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植物図譜
植物図譜(しょくぶつずふ)とは、様々な植物を写真や写生画などの図と説明文によって解説した書籍です。学術的な研究資料としてだけでなく、美術品としての美しさも兼ね備え、鑑賞の対象としても親しまれています。植物の分類・同定、多様性理解、植物学研究の基礎資料、知識普及など、多岐にわたる重要な役割を担っています。


松平頼恭編『写生画帖』の転写本『植物写生図帖』について
本書は、讃岐高松藩の第5代藩主・松平頼恭(正徳1年(1711)~明和8年(1771))編『写生画帖』の転写本で175品を収めています。
2023年12月5日


岩崎灌園と『本草図譜』
『本草図譜』は、長い年月、植物を研究し、『武江産物志』『草木育種』等を著した岩崎灌園の主著。日本各地を踏査して写生した約2,000種の草木を収録した植物図譜で、わが国で最初の本格的な植物図鑑と言われています。
2023年11月5日


草木に息づく生命の彩:本草通串証図
嘉永6年(1853)序。本草通串証図は、著者は富山藩第十代藩主・前田利保(寛政12年(1800)~安政6年(1859))の命で編纂された植物図譜です。
前田利保が先に著した本草書である『本草通串』の付図として編まれました。図は富山藩の絵師が描いています
2023年11月4日


赭鞭会の探求:柿品に見る本草学の世界
柿品は、江戸時代後期に編纂された柿に関する専門書です。島花隠、田丸寒泉、飯室薬圃、佐橋節翁の4名によって著されました。 彼らは、弘化四年(1844年)に成立し、天保末年頃まで活動した「赭鞭会」の会員でした。
2023年11月4日


菊花明治撰:明治時代に描かれた江戸菊の美
菊花明治撰は、明治24年(1891)に当時の鹿児島縣士族・今井兼角によって出版された菊の画集です 。本書は少なくとも上之巻が存在し、江戸時代に発達した多様な菊の品種を、日本画家の長田雲堂 (1849-1922) が精緻な筆致で描き出しています。
2023年8月21日


服部雪斎:花咲く調べ
服部雪斎は、江戸時代後期の博物画家で、幕末から明治中期にかけて活動しました 。関根雲停らとともに活躍し、博物画の分野で重要な役割を果たしました。彼の作品は写実性が高く、細部まで丁寧に描かれているのが特徴です。
2023年8月13日


百合の図譜:江戸の本草家、行方水谿
江戸の城北に住んでいた行方水谿(生没年未詳/号は清渓、水谿、採珍堂など)は江戸時代後期の本草家であり、多くの写生図譜を残しました。主な著作には、「採珍堂日摘」(安政3年/1856年刊)、「品物類聚」(安政5年/1858年刊)、「福寿草譜」、「桜草百品図」などがあります。
2023年8月13日


墨菊が彩る戦国の世:潤甫周玉の画菊
『画菊』とは、日本のキクを描いた図譜の嚆矢ともいえる作品。永正16年 (1519) に描かれた100品の図と花銘に、新たに七言絶句の詩を添えて元禄4年 (1691) に刊行されたものです。
2023年8月13日


草木に宿る物語:草木奇品家雅見
本書は、文政10年(1827)に刊行された、江戸の青山(現在の港区北西部)で変珍木を扱っていた植木屋を営む増田繁亭(通称・金太)が著した奇品植物の図譜です。
2023年8月11日


シーボルトの日本植物誌: その内容、出版の経緯、そして日本の植物学への影響
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトは、日本の文化、社会、自然に深い関心を持ち、その研究成果は多岐にわたります。特に、日本の植物相を西洋に紹介した彼の功績は大きく、その代表的なものが『日本植物誌』(Flora Japonica)です。
2023年8月5日


草木に息吹を吹き込む:小石川植物園草木図説
小石川植物園草木図説は、明治14年(1881年)から明治19年(1886年)にかけて、伊藤圭介と賀来飛霞によって編纂された近代的な植物図譜です 。多色石版に一部手彩色で制作されており 、当時の植物の姿を鮮やかに伝えています。
2023年7月31日


江戸の粋を彩る:変化咲き朝顔と三都一朝の美
本書は嘉永7年(1854)に、江戸弘化期から明治時代まで植木屋を営んでいた朝顔師・成田屋留次郎によって著された変化咲き朝顔の木版図譜です。
2023年7月30日


異国の花々、廣南の筆に咲く:谷上廣南『西洋草花図譜』の芸術と学術(象形花卉帖含む)
大正初期は、欧米の珍らしい花卉の輸入や外来園芸種の洋花が一般的な観賞花になりつつあり、『西洋草花図譜』は、こうした時代背景の中、大正6年5月に全5帖の木版画集として芸艸堂から刊行されました。
2023年7月29日


江戸の粋、朝顔の美:「朝顔三十六花撰」に見る嘉永の文化
江戸時代、特に文化・文政期(1804~1830年)と嘉永・安政期(1848~1860年)に、朝顔は空前のブームを巻き起こしました 。人々は、その花の色や形の多様さに魅了され、競い合って珍しい品種を作り出しました。
2023年7月28日
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