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植物図譜
植物図譜(しょくぶつずふ)とは、様々な植物を写真や写生画などの図と説明文によって解説した書籍です。学術的な研究資料としてだけでなく、美術品としての美しさも兼ね備え、鑑賞の対象としても親しまれています。植物の分類・同定、多様性理解、植物学研究の基礎資料、知識普及など、多岐にわたる重要な役割を担っています。


花開く百の麗姿:永斎筆『花菖蒲図譜』
国立国会図書館デジタルコレクションに収蔵されている永斎//写『花菖蒲図譜』,写. (以下、『花菖蒲図譜』と表記) は、およそ100種類の花菖蒲が描かれた美しい図譜です。明治38 (1905) 年には帝国図書館の蔵書であったことは確認できますが、作成時期や作者に関する詳細は不明です
2024年5月12日


精緻な植物画と簡潔な解説文:花彙
「花彙」最大の特徴は、その精緻な植物画にあります。白と黒の鮮やかな使い分けによる木版画は、植物の細部まで克明に描写しており、その美しさは現代においても高く評価されています 。写実性だけでなく、植物の生育環境や特徴を捉えた構図も魅力的です。
2024年5月5日


日本の植物学の基礎を築いた人物の一人である三好学の花菖蒲図譜
日本の植物学の黎明期に活躍した三好学は、植物生理学や生態学の研究で知られるだけでなく、桜と花菖蒲の研究の第一人者としても有名です。数多くの著作を残した三好学ですが、その中には、美しい花菖蒲の絵を精緻に描いた「花菖蒲図譜」があります。
2024年5月4日


明治31年刊行 芍薬の名品図譜:『芍薬花譜』
美しい花容と豊かな香りで人々を魅了する芍薬。古くから中国より渡来し、日本では江戸時代に数多くの園芸品種が生み出され、愛好されてきました。明治時代に入ると、その美しさを後世に残そうと、様々な芍薬の図譜が刊行されました。
2024年5月3日


現在のクローバーの渡来事情と和名シロツメクサ(白詰草)の由来の記述:竹園草木図譜
外来植物に関する記録が多くあり、特に「弘化3年(1846年)にオランダより贈呈された器物の箱に、詰め物として枯草が使われていた。それに着いていた種子を蒔いたら、ウマゴヤシに似た葉の見慣れない白花が咲いた」という記述があります。
2024年4月16日


日本で最初にオクラが栽培されたことを示している:本草寫生
本草寫生には、当時珍しかった植物の観察記録が含まれています。特に注目すべき点は、オクラの栽培に関する記述です。写生帳には「安政元年(1854年)に江戸から送られてきた魯西亜豆(おろしやまめ)を蒔いたら、トロロアオイに似た花が咲き、トウガラシのような実が成った」という記録があります
2024年4月16日


万葉集に登場する様々な物品や生物を美しい絵画で表現:万葉集品物図絵
鹿持雅澄の『万葉集品物図絵』は、江戸時代後期の国学者である鹿持雅澄が、万葉集に登場する動植物を写生した図譜です。全3巻からなり、彩色で描かれた動植物の絵が掲載されています。第1巻と第2巻には植物、第3巻には動物が描かれています。
2024年4月15日


夏の花々を愛でる - 亀井協従「夏木譜」の世界
江戸時代後期、夏の草木が織りなす豊かな色彩を、繊細な筆致で描きとめた一冊の本草図譜がありました。名は「夏木譜」。作者は、狩野派に学び、博物学にも造詣の深かった亀井協従です。
2024年4月14日


艸花絵前集 - 江戸前期の園芸文化を彩る草花図譜
艸花絵前集は元禄12年(1699年)に刊行されました。 元禄時代は、徳川綱吉による文治政治が行われていた時代で、元禄文化と呼ばれる町人文化が花開いた時期でもあります。経済が発展し、平和な世の中になったことで、人々は文化や芸術に目を向け、園芸を楽しむ余裕が生まれました。
2024年4月14日


幕末期渡来植物の図譜:新渡花葉圖譜
本書は国立国会図書館に収蔵されているもので、1914年に伊藤圭介(幕末から明治期の本草学者・蘭学者・博物学者・医学者日本初の理学博士)の孫・伊藤篤太郎が母の小春(圭介の五女)に転写してもらった写本です。
2024年4月13日


備荒草木図:江戸時代の飢饉を救った植物図鑑
建部清庵は宝暦5年(1755年)に東北地方を襲った大飢饉を経験し、その惨状を目の当たりにしました。 多くの人々が飢えに苦しみ、命を落とす姿を目の当たりにした清庵は、飢饉対策の必要性を痛感し、救荒書である『民間備荒録』を著しました。
2024年4月5日




草木に息づく美 橘保国『繪本野山草』の世界
橘保国によって宝暦5年(1755年)に刊行された、全5巻5冊からなる植物図譜です。出版社は、大坂の称觥堂で、版元は渋川清右衛門です。彫刻は、藤村善右衛門と藤江四郎兵衛が担当しました。本書には、山野に自生する植物165点が、狩野派の画法を用いた精緻な図で描かれています。
2023年12月23日


翠葉の玲瓏たる―小おもと名寄の世界
万年青は、文政年間 (1818~29) から流行し、なかでも小万年青(コオモト) と呼ばれる小型品のうち、葉型や斑に変化があるものがもてはやされました。
2023年12月10日


蝦夷草木図 - 小林源之助の功績
小林源之助は、江戸時代後期の寛政4年(1792年)に幕府の命を受け、蝦夷地と樺太の調査を行いました。 最上徳内や和田兵太夫ら12名とともに探検隊に加わった源之助は、蝦夷地の西海岸地方や樺太地方の山や川、海岸をくまなく調査し、その地理やそこに暮らす人々、そして動植物を記録しました。
2023年12月10日


椿の国の彩り:日本産ツバキの図
石井勇義は、大正・昭和期に活躍した園芸家であり、園芸教育者でもありました。彼は、園芸に関する知識を広く普及させることに尽力し、数多くの著作を残しました。「日本産ツバキの図」は、日本の椿を網羅的に図解した貴重な資料として、現在も高く評価されています。
2023年12月10日
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