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博物図(掛図)

明治維新以後、全国に小学校が設立され、児童の就学が励行されるようになりました。文部省は学校教育の始まりにあたり、欧米の学校教育を参考に、新しい教材・教具を採り入れてましたが、その代表的なものが博物図掛図で、授業に用いる視覚教材として普及しました。



「博物図」は、M.Willson & N.A.Kalkinsの「School and Family Charts」中の動植物図を参考にしてつくったものといわれ、動物5図、植物5図の計10図の構成です。なお、当館の所蔵は動物は第1,2,3,5図、植物は第1-4図です。 銅版で描いた輪郭線に、木版で色彩をのせています。小野職愨(おのもとよし・1838~90・幕府医官小野蘭山の玄孫。文部省に勤め、博物館関係事業に従事した)選。明治6年文部省の刊行です。

国立公文書図書館デジタルアーカイブhttps://www.digital.archives.go.jp/DAS/pickup/view/category/categoryArchives/0200000000/0201010000/00



※ 小野職愨は、植物学者です。

 明治の植物学の教育のための教科書の翻訳などを行いました。




第一図


画家は、東京帝国大学に職を奉じ、植物を多く描いた加藤竹斎。 「植学入門ノ階梯」として、植物の葉や根、花の形を彩色画で描いています。植物の名前には、英語名も記載されています。

博物図

第一図 原図サイズ:58cm×81cm

https://www.digital.archives.go.jp/gallery/0000000008





第二図


画家は、明治時代の歌川派浮世絵師の長谷川竹葉。 瓜花類は、上下に分けられ、上段に桃・梅・柿といった果実類が、下段には、かぼちゃ、茄子、瓜等が彩色画で描かれています。

第二図  原図サイズ:58cm×81cm

https://www.digital.archives.go.jp/gallery/0000000009






第三図


画家は第二図と同じ長谷川竹葉。 穀物之類・莢豆之類・根塊の類の三つに分けた画面に、彩色画で記載しています。穀類には、米・麦・粟等のほかにトウモロコシも記載されています。

博物図

第三図 原図サイズ:58cm×81cm

https://www.digital.archives.go.jp/gallery/0000000010






第四図


画家は、長谷川竹葉。 葉茎類、葷辛類、海藻類、きのこ類の4つにわかれています。葷辛類には、ワサビやニンニクといった香辛料が描かれています。

博物図

第四図 原図サイズ:58cm×81cm

https://www.digital.archives.go.jp/gallery/0000000010

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