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フヂ
藤・布治・敷治
フジ・藤
マメ科フジ属
Wisteria floribunda

巻14-3504 / 春へ咲く藤の末葉のうら安にさ寝る夜そなき児ろをし思へば / 作者未詳
巻17-3993 / 藤波は咲きて散りにき卯の花は今そ盛りとあしひきの山にも野にもほととぎす鳴きしとよめばうちなびく心もしのにそこをしもうら恋しみと思ふどち馬打ち群れて携はり出で立ち見れば射水川湊の州鳥朝なぎに潟にあさりし潮満てば妻呼びかはすともしきに見つつ過ぎ行き渋谿の荒磯の崎に沖つ波寄せ来る玉藻片搓りに縵に作り妹がため手に巻き持ちてうらぐはし布勢の水海に海人船にま梶櫂貫き白たへの袖振り返し率ひて我が漕ぎ行けば乎布の崎花散りまがひ渚には葦鴨騒きさざれ波立ちても居ても漕ぎ巡り見れども飽かず秋さらば黄葉の時に春さらば花の盛りにかもかくも君がまにまとかくしこそ見も明らめめ絶ゆる日あらめや / 大伴宿禰池主
巻18-4043 / 明日の日の布勢の浦廻の藤波にけだし来鳴かず散らしてむかも〔一は頭に云はく、ほととぎす〕 / 大伴宿禰家持
巻18-4042 / 藤波の咲き行く見ればほととぎす鳴くべき時に近付きにけり / 田辺史福麻呂
巻19-4210 / 藤波の茂りは過ぎぬあしひきの山ほととぎ すなどか来鳴かぬ / 久米朝臣広縄

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