余母疑
ヨモギ・蓬
キク科ヨモギ属
Artemisia indica var. maximowiczii
巻18-4116 大君の任のまにまに取り持ちて仕ふる国の年の内の事かたね持ち玉桙の道に出で立ち岩根踏み山越え野行き都辺に参ゐし我が背をあらたまの年行き反り月重ね見ぬ日さまねみ恋ふるそら安くしあらねばほととぎす来鳴く五月のあやめぐさ蓬かづらき酒みづき遊び和ぐれど射水川雪消溢りて行く水のいや増しにのみ鶴が鳴く奈呉江の菅のねもころに思ひ結ぼれ嘆きつつ我が待つ君が事終はり帰り罷りて夏の野のさ百合の花の花笑みににふぶに笑みて逢はしたる今日を始めて鏡なすかくし常見む面変はりせず 大伴宿禰家持