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ツガノキ

樛木・都賀乃樹・都我能奇・栂木

ツガ・栂

マツ科ツガ属

Tsuga sieboldii

ツガノキ

巻1-29 / 玉だすき畝傍の山の橿原のひじりの御代ゆ〔或は云はく、宮ゆ〕生れましし神のことごと栂の木のいやつぎつぎに天の下知らしめししを〔或は云はく、めしける〕天にみつ大和を置きてあをによし奈良山を越え〔或は云はく、そらみつ大和を置きあをによし奈良山越えて〕いかさまに思ほしめせか〔或は云はく、思ほしけめか〕天離る鄙にはあれど石走る近江の国の楽浪の大津の宮に天の下知らしめしけむ天皇の神の尊の大宮はここと聞けども大殿はここと言へども春草の繁く生ひたる霞立ち春日の霧れる〔或は云はく、霞立ち春日か霧れる夏草か繁くなりぬる〕ももしきの大宮所見れば悲しも〔或は云はく、見ればさぶしも〕 / 柿本朝臣人麻呂

巻3-324 / 三諸の神奈備山に五百枝さし繁に生ひたるつがの木のいや継ぎ継ぎに玉かづら絶ゆることなくありつつも止まず通はむ明日香の旧き都は山高み河雄大し春の日は山し見がほし秋の夜は川し清けし朝雲に鶴は乱れ夕霧に河蝦はさわく見るごとに哭のみし泣かゆ古思へば / 山部宿禰赤人

巻17-4006 / かき数ふ二上山に神さびて立てるつがの木本も枝も同じ常磐にはしきよし我が背の君を朝去らず逢ひて言問ひ夕されば手携はりて射水川清き川内に出で立ちて我が立ち見ればあゆの風いたくし吹けば湊には白波高み妻呼ぶと洲鳥は騒く葦刈ると海人の小船は入江漕ぐ梶の音高しそこをしもあやにともしみしのひつつ遊ぶ盛りを天皇の食す国なれば命持ち立ち別れなば後れたる君はあれども玉桙の道行く我は白雲のたなびく山を岩根踏み越え隔りなば恋しけく日の長けむそそこ思へば心し痛しほととぎす声にあへ貫く玉にもが手に巻き持ちて朝夕に見つつ行かむを置きて行かば惜し / 大伴宿禰家持

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