巻3-398 妹が家に咲きたる梅のいつもいつも成りなむ時に事は定めむ 藤原朝臣八束
巻3-400 梅の花咲きて散りぬと人は言へどわが標結ひし枝にあらめやも 大伴宿禰駿河麻呂
巻4-792 春雨を待つとにしあらし我がやどの若木の梅もいまだ含めり 藤原朝臣久須麻呂
巻5-815 正月立ち春の来らばかくしこそ梅を招きつつ楽しきを経め 紀卿
巻5-818 春さればまづ咲くやどの梅の花独り見つつや春日暮らさむ 山上臣憶良
巻8-1423 去年の春い掘じて植ゑしわがやどの若木の梅は花咲きにけり 安倍朝臣広庭
巻8-1426 我が背子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪の降れれば 山部宿禰赤人
巻17-3901 み冬継ぎ春は来れど梅の花君にしあらねば招く人もなし 大伴宿禰家持