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下村玉広の「しき錦」


明36年5月、図案図譜の出版業である本田雲錦堂から出版されました。著者・下村玉広 は、明治時代から大正時代にかけて活躍した日本のデザイナーであり、画家でもあります。彼は、型にとらわれない自由な発想と、伝統的なモチーフと西洋的なデザインを融合させた独創的なスタイルで知られています。


生い立ちと経歴

下村玉広は1878年、京都に生まれました。幼い頃から絵に興味を持ち、幸野楳嶺に師事して日本画を学び、その後、京都市立美術工芸学校に進学し、図案を学びました。(生年1878年-没年1926年)


活躍

1903年、下村玉広は渡米し、ニューヨークで4年間滞在。そこで西洋美術やデザインに触れ、大きな影響を受けました。帰国後は、染色、織物、陶磁器、家具など、様々な分野のデザインを手掛けました。


代表的な作品

下村玉広の代表的な作品には、以下のようなものがあります。

  • 「御即位大嘗祭大典図案」 (1915年):大正天皇の即位式に際して制作された図案集。伝統的な日本の文様と西洋的なデザインを融合させた革新的な作品として評価されています。

  • 「玉広画集」 (1925年):下村玉広の画業をまとめた画集。桃太郎や一寸法師などの日本の民話や、天皇即位儀式などの伝統的な行事を題材とした作品が収録されています。

ポストモダンの先駆者

下村玉広は、伝統的な枠にとらわれず、自由な発想でデザインを生み出したことから、ポストモダンの先駆者とされています。彼の作品は、現代のデザイナーにも大きな影響を与え続けています。




下村玉広 画『しき錦』,本田雲錦堂,明36.5.

国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/13212855


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