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漆工と絵画の両方で優れた才能を発揮した柴田是真の画帖:是真画帖

柴田是真(1807年2月7日 - 1891年7月13日)は、江戸時代末から明治時代にかけて活躍した日本の漆工家、絵師、日本画家です。江戸両国橋で生まれ、宮大工の家系に育ちました。幼少期から芸術に興味を持ち、11歳で蒔絵師の古満寛哉に弟子入りし、蒔絵技術を学び始めました。


16歳で鈴木南嶺に師事し、日本画を学び、20歳で蒔絵師として独立しました。彼の作品は、蒔絵や漆絵、屏風絵など多岐にわたり、特に「鬼女図額面」や「鍾馗に鬼図」などが有名です。これらの作品は日本の伝説や神話を題材にしており、鮮やかな色彩と動的な構図が特徴です。


1873年のウィーン万国博覧会では「富士田子浦蒔絵額面」を出品し、進歩賞を受賞しました。この受賞により、彼の名声は国内外に広まりました。また、「青海波塗」などの技法を復元し、青銅塗や四分一塗など新たな塗り技法を創始しました。


漆工と絵画の両方で優れた才能を発揮し、帝室技芸員にも選ばれます。作品は大胆な筆遣いと鮮やかな色彩が特徴で、内国勧業博覧会にも出品されました。

「是真画帖」は、柴田是真が手がけた作品集であり、独特な技法や美的感覚が反映されています。この画帖には、自然や日常生活を題材にした作品が多く収められており、是真の細部へのこだわりと色彩感覚が際立っています。是真画帖は、明治時代の日本芸術の発展と変遷を理解する上で重要な資料です。


柴田是真は1891年に亡くなりましたが、その作品は今なお多くの美術館やコレクションで愛され続けています。彼の生涯と業績は、日本美術史において重要な位置を占めており、その影響は現代にも及んでいます。



柴田是真 画『是真画帖』国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12939007

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