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大阪出身の実業家で趣味人・加賀豊三郎の椿画譜:椿譜/椿花一束/名物椿譜

加賀豊三郎(1872年 - 1944年)は、大阪出身の実業家であり、特に証券業界での成功と蔵書家としての活動で知られています。大阪府の資産家の家系に生まれ、父親は株仲買人でした。加賀氏は東京高等商業学校(現在の一橋大学)を卒業後、証券業界に進出し、加賀証券を設立しました。この会社は後に菱光証券に商号変更し、最終的には三菱UFJ証券に合併されました。


加賀氏は証券業だけでなく、不動産業や林業、ゴルフ場経営などでも成功を収めました。また、日本人として初めてアルプス山脈のユングフラウを登頂した登山家としても知られています。


文化的な側面では、加賀氏は古典籍や美術品の収集に情熱を注ぎ、「加賀文庫」として東京都立中央図書館に所蔵されている約24,100点の蔵書を形成しました。このコレクションには、江戸後期の文芸に関する貴重な資料が多く含まれています。「集古会」や「新耽奇会」といった文人や趣味家の会合に参加し、尾崎紅葉などの文化人と広範な交流を持ちました。また、本草や園芸に関する典籍を多く収集していましたが、椿にはとりわけ強い関心を持っていたらしく、自筆と思われる画譜が残されています。


加賀豊三郎の影響は、経済界だけでなく文化界にも及び、彼の蔵書やコレクションは日本の文化遺産として大切にされています。彼の活動は、単なるビジネスだけでなく、文化的な貢献にも及んでおり、その影響は現在でも評価されています。





椿譜


『椿譜』,写. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2533451






椿花一束


『椿花一束』,写. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2533676







名物椿譜


『名物椿譜』,写. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2535667



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